フコキサンチンは、通常は褐色脂肪細胞に特異的に存在するタンパク質であるサーモゲニン(Thermogenin;熱産生タンパク質)のUCP1(uncoupling protein 1;ミトコンドリア脱共役タンパク1) の発現を白色脂肪細胞において促すことで、脂肪組織における脂肪の燃焼を助けることが明らかとなっています。
本来UCP1 は、褐色脂肪細胞内で発現し、細胞内に過剰に蓄積された脂肪を直接熱エネルギーに変換(燃焼)し、肥満を抑える働きをもっています。そのUCP1 を白色脂肪細胞内にも発現させることによって、効率的に脂肪を燃焼させます。
ヒトの体内に存在する脂肪細胞には、白色脂肪細胞と褐色脂肪細胞があります。白色脂肪細胞は、全身のあらゆるところにあり、主に下腹部、お尻、太もも、背中、上腕部、内臓の周りに存在しています。体内に入った余分なカロリーを中性脂肪の形で蓄積する働きがあります。
一方、褐色脂肪細胞は、主に首の周り、脇の下、肩甲骨の周り、心臓の周り、腎臓の周りの5か所に分布していて、体内に蓄積されている余分なカロリーを熱に変え、放出させる働きのある細胞です。
白色脂肪細胞は、胎児の時、生後1年間、思春期などに特に増えますが、これ以外の時期でも食べ過ぎによって増えると言われています。
一方、褐色脂肪細胞は、成長期に入ると少しずつ減ります。生まれたばかりの時に約100gあったものが、成人になると40g程度に減ってしまいます。歳を重ねるとともに身体に脂肪がつきやすくなるのは、このためです。
フコキサンチンは、脂肪を貯め込むだけの白色脂肪細胞にUCP1 を発現させることで、あたかも褐色脂肪細胞が増えたかのような脂肪燃焼効果を得ることが出来、ダイエット効果が期待できます。
ところで、フコキサンチンのダイエット効果は、摂取する量が多いほど効き目があるといわれていますが、褐藻中に含まれるフコキサンチン量は、多いものでも乾燥重量の0.1%程度と微量であることから、効果を実感するには、サプリメントでの摂取が良いようです。
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